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何度も韓国ソウルを訪れていると、ふとした疑問が頭をよぎることがあります。「韓国ソウルの魅力はどこにあるのだろう」と。もちろん、本ブログでもご紹介させていただく数多くの絶品韓国グルメはその魅力の一つですし、もっとも身近な海外ということで肩肘張らずに異国体験を楽しむことができるのもその魅力だと思います。
でも、これは率直に思うところですが、アジアのビーチリゾートのように綺麗な海があるわけでもなく、ヨーロッパや中近東のように古代遺跡やアジアにはない建築美を楽しむことができるわけでもありません。数多くの世界遺産に恵まれている、というわけでもないですし、グルメ一つでそこまで惹きつけられているのか、と思うこともあるんです。じゃぁ、何がそこまで僕を惹きつけるのだろうと感じていた時に、偶然にも出会った動画があります。
動画で旅する韓国ソウル
結論、僕が韓国ソウルに惹かれるのは、その街並みでも料理でもなく、「人」なのだと思います。周知の通り、韓国という国は政治経済の振れ幅が非常に大きく、国民の人生が常に翻弄されやすい環境にあります。暮らす上で重要な「働く」を一つとってみても、熾烈な学歴社会と、社会人になってからも続く競争社会で、心休まる機会が非常に少ないと感じます。学歴社会のレールに乗っていなければ、その後の道はある程度決まってしまう、そんな現実の厳しさもまた日本とは大きく異なる部分があります。大ヒット韓国ドラマ「未生」などをみても、その韓国社会の現実は伝わります。
韓国社会で生きる人々を第3者目線で見てみると、「一国一城の主」に成り上がろうとする気概が、日本人のそれよりも圧倒的に強いと感じます。熾烈な競争を勝ち抜く韓国芸能、KPOPの世界でも同様のことが言えます。そんなパワーにこそ、僕は惹きつけられているのだと感じます。
今回ご紹介をさせていただきますのは、複雑な韓国社会でも「想い」や「夢」「情熱」を持ち、独自の着眼点やコンセプトで自らのストアをオープン、知る人ぞ知る街の愛されるお店を営む人々の動画です。
Video Truck(비디오트럭)の作る映像美
VIDEO TRUCK(ビデオトラック)社の手がける動画シリーズの中に、우리동네 스토어という、短編ドキュメンタリーのような、超ショートムービーのような、非常に美しく洗練されたプロ編集の動画があります。
우리동네 스토어(ウリドンネ ストオ)とは、私たちの街の私のお店という意味なのですが、このウリドンストアーシリーズ(ストアーと表記しちゃいます^^;)が、「見事!」の一言に尽きるカット割りと編成で、ガイドブックでは決して伝わらない「生の韓国ソウル」を教えてくれます。
そんな心動かされる映像を、是非ブログでも紹介させていただきたいと先方に問い合わせをしてみたところ、快く承諾をいただきまして、今回から僕のブログMenSEOULでもご紹介をしていきます。それぞれのお店の店主の皆様が熱い想いを持たれているので是非日本の皆様にも訪れて欲しいです、とおっしゃっていただきました^^ 全て韓国語なのですが、その映像のクオリティの高さゆえ、雰囲気だけでその魅力は十分につかめます(断言。笑)
題して、ハートで旅する韓国ソウル
安さや美味しさではなく、ハートで韓国ソウルを旅してみませんか? まるで自分の知人のお店をふと立ち寄るように、少し愛着のある、想いを知る相手のお店を尋ねることで、いつもと違うソウルの時間を過ごせるかもしれません。題して、「ハートで旅する韓国ソウル」。
第1弾は、The 100 Food Truck(더백푸드트럭、The 100フードトラック)さんです。僕の話はさておき、ということで^^; こちらの動画をご覧ください。(3分35秒の動画です)
南山に隣接する場所ということで、最寄駅(淑大入口駅)からは20分程度歩く距離にお店を構える、ハンドメイドのハンバーガーストアー「The 100フードトラック(더백푸드트럭)」
オリジナルレシピで構成される野菜は新鮮なものを吟味して使い、ハンバーガーの核となるパテは、韓牛を贅沢に180グラムも使用。近隣からハンバーガー用のパンもオリジナルのもので調達し、ボリューミーで食べ応えのあるハンバーガーを提供されています。売りはなんですか?と聞かれて、「コストパフォーマンスですかね」と答える店主の二人。贅沢な素材とボリュームを手作りで仕上げていながらW10,000(日本円にして1,000円)もしない値段である点を語られています。
夢はなんですか? との問いには、「自分たちのお店を持つことです」と。自分たちのお店でない以上、家賃が常に上昇し続けており、大家さんからは立ち退きをいつ言われてもおかしくない状況だと言います。皆に満足をしていただきたいから良質なものでも手頃に感じられる値段に抑えているため、決して高い利潤を追求できるわけではないそうです。
そんなジレンマを抱えながらも、「自分たちが食が好きで始めた仕事だから」と語る店主。「どこになるのかはまだわからないけれど、どんなにボロボロのしょぼい外観でも、いつかは自分たちの空間で、自分たちの好きなものを好きなだけ提供できる、そんな場を持つことが夢です」と。
もしかしたら、あと数年後、いや数ヶ月後には別の自分たちのお店をオープンされているかもしれません。その時までは今の場所で、ただただ良いものを良い空間を提供され続けられるのだと思います。
ハートで旅する韓国ソウル、第1弾はいかがでしたでしょうか。動画から、そこに住む人のリアルから、新しい韓国ソウルの魅力を発信できておりましたら嬉しいです^^
The 100 Food Truckのメニュー例
The 100バーガー(더백버거、韓国語読みは、トベクボーゴー): W9,800(980円程度)
パテ追加のダブルは、プラスW5,000(500円)。ベーコン追加はW3,000(300円)
パニーニは、W8,500(850円程度)
The 100 Food Truckの営業時間
月曜日: お休み
火曜日〜土曜日: 12:00〜24:00(日曜日は22時閉店)
15:00〜17:30の間は、ブレイクタイム。
The 100 Food Truckの場所は、こちらです
住所: 서울특별시 용산구 신흥로20길 39 (후암동 406-57)