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話題のサムギョプサルやモクサルのお店が登場するたびに、事あるごとに訪問をしてその味をレビューしてきた本ブログですが、遂に見つけました。これまで僕の中で、第1位のモクサルを食べられるお店として位置付けていたスッタルデジを超えるお店に出会ってしまいました。
その名は、キムジンモクサム(김진목삼)
韓国ソウルのおすすめ焼肉店と聞こうものなら多少遠くても地下鉄を乗り継ぎ、駅から歩き、ただひたすらに旨い店を探し求め続けてきました。
肉典食堂(ユクチョンシクタン)や金豚食堂(クムデジシクタン)、スッタルデジに長男食堂(チャンナムシクタン)やファポシクタンなど有名どころからまだ知られていないローカルなお店まで、あらゆるお店を回ってきた自負があるのですが、遂に今回出会いました。景福宮駅からも徒歩10分程度の立地にあるキムジンモクサム(김진목삼)です。
このお店の何がすごいか、と申しますと、韓国No.1のグルメ口コミサイト「食神(식신)」でのレーティング。日本でいう食べログと同様に5.0を満点として多くの投稿の平均値からレートが変動していきます。日本では、3.5以上が目安ではありますが、食神(식신)の場合、だいたい4.0以上だと間違いない、といった印象です。そしてこのキムジンモクサム(김진목삼)のレートがこちら。
いや、もう5.0って。。満点じゃん。 みた事ないし。
5.0のモクサルとは果たして?という事でいやが上にも期待が高まるわけです。
もともと30年以上精肉店を営んでいた経験を生かしてこのサムギョプサルとモクサルのお店を展開しているそうなのですが、精肉店直営という事だと安心感が違います。
綺麗で清潔感のある店内
店内は、とても清潔感のある場所で、いわゆる老舗の小汚い感じは微塵もありません。おしゃれな内装というわけではないですが、明らかに手入れがされた空間です。
一番人気は、モクサル。150グラム W14,000(日本円で1,400円程度)。注文は2人前からとなりますが、2人前は余裕です。韓国の高級豚肉、韓豚(ハンドン)を熟成したものを提供されています。今回僕は、モクサル2人前を注文したのですが付いてきたおかずがこちら。
ちゃんと、ミョンイナムル(ニンニクの葉)も付いてきます。
脂肪が少ない赤身の豚肉
サムギョプサルの場合、三段バラの肉なので、どうしても豚肉の脂肪部分を多く摂取することになります。でも、モクサルの場合、さらに言えば、このキムジンモクサムさんの提供する韓豚(ハンドン)はと言えば、脂肪分が控えめの赤身肉。見た目だけで言えば、赤身のヒレステーキ(牛肉)と近いものがあります。
綺麗な濃い赤い色味に、うっすらと細く入る白い脂肪のさし。これはもう牛ヒレステーキといってもやはり過言でもないと思うんです。
これを最新の焼き機・プレートで焼いていきます。焼きは、お店の方がやってくださるので完全にお任せです。人気店には必ずある、プレートの熱を随時計測するセンサー(黄色のマシン)もあります。
どうでもいいかもしれないのですが、、プレートがとても綺麗です。新しいプレートを使っているんだなぁと感心してしまいました。
焼かれていくモクサルは、ちょっとした高級肉のサイコロステーキのような風貌で、どでーんと構えています。
このプレートの真ん中にある赤いソースは、太刀魚の塩辛です。プレートの上で温めつつ、お肉と一緒にいただきます。
いざ、5.0の実食へ
焼きあがったので、早速食べていきます。
まずは、シンプルに塩で。
あっ。。
う、旨い。。
弾力のあるモクサルは数あれど、弾力が強めな分、ジューシーさー(柔らかさ)はさほど感じないのがほとんど。でも、このモクサルは、ジューシーさもしっかりとあります。
続いて、わさびと焼いたニンニクとでいただきます。
絶妙のコンビネーション。。
焼いたニンニクは、まるでジャガイモのようなほくほくとした味わいで、わさびは辛味ではなく、さっぱりとした口どけを作り出してきます。豚肉の甘い脂も、このわさびによってさっぱりとした口当たりに変化します。
モクサル界の宇多田ヒカルで、誰もが納得するレベルなんです。
そして、王道のミョンイナムル(ニンニクの葉)にて実食。
はっ。。
なんだこのジューシーさ。
ひたひたのミョンイナムルに包まれたモクサルは、さらにそのジューシーさを閉じ込めてくるわけで、噛んだ瞬間から口の中が肉汁で溢れます。
口の中に、肉汁のウォータースライダーでもできたような感覚です。 静岡発祥の「さわやか」というハンバーグ店も肉汁を閉じ込めた旨味が最高ですが、あの牛の味わいとはまた違った、豚肉の甘みが作り出すジューシーさが、まぁ見事なわけです。
井上康生が一本勝ちをした柔道のような、王道の力を見せつけてくれます。あまりにも圧巻で、なんなんだこの完璧さは。。とハッとするような味わいです。
そして、変わり種の楽しみ方へ
5.0を満喫すべく、さらに別の食べ方をしてみます。この温めた塩辛にお肉をつけて、さらにそこに、さきいかを繊維レベルで細かくしたものを振りかけます。
これは、なんでしょうか。 不思議で美味!となればよかったのですが、不思議な味すぎてよくわかりませんでした。笑。 余計なことはするもんじゃない、と思います。さきいかを繊維レベルで細かくしたようなもの自体食べたことがなかったので、「うん?」といった印象だったんです。軽度の反省。
そうこうしているうちに、あっという間に二人分のモクサルを一人で完食したのですが、これは確かに5.0でした。奇をてらった味でもなく、何か特殊な仕掛けがあるわけでもなく、ただただ王道で極みなんです。宇多田ヒカルや井上康生の水準です。
味覚なので、人それぞれの好みは分かれる部分があるとは思うのですが、このキムジンモクサムのモクサルに関して言えば、一点の陰りも曇りもない作品をいただいたような気持ちになりました。
お店の看板には、こんなコメントが。「肉は俺が焼くから、お前は、ただ食べてればいいんだよ」
本当にそうだね、と思いました^^
キムジンモクサム(김진목삼)の場所
キムジンモクサム(김진목삼)の営業時間
月曜〜日曜: 16時〜25時
- 味の良さ - 4.5/104.5/10
- 雰囲気の良さ - 4.2/104.2/10
- アクセスの良さ - 4.2/104.2/10
一言レビュー
非の打ち所がない、ただただ完璧な味。モクサル最高。