近年の稀に見るカフェブームによって、多くの若者が本格的なハンドドリップコーヒーを売りにしたお店をオープンさせています。正直、どのお店も大差がないほどに美味しいお店が集うのですが、そんな中でも歴史ある「老舗」には人が集まるのも事実。今日は、そんな老舗のコーヒー店をご紹介させていただきます。
高級住宅地に構えるコーヒー店
場所は、ソウルの中でも高級住宅地が並ぶ閑静なエリア、慶熙宮(キョンヒグン)の裏手にあります。慶熙宮(キョンヒグン)は、光化門駅や景福宮駅にほど近い場所なのですが、最寄駅からはちょっと歩く離れに位置しています。日本でいうと、広尾のような場所で、大使館や美術館などが並ぶ閑静で落ち着いた大人の街並みと申しますか。
そんな場所にあるお店の多くが、趣向を凝らしたインテリアで溢れており、外観を見て歩くだけでもちょっとした散歩道になるような空間になっています。例えば、こんなお店があります。


韓国らしいポジャギの伝統色をステンドグラス風にアレンジしたお店も。

緑に囲まれたcozyなレストランも。

コーヒー愛の詰まったお店
この閑静な住宅街にあるcoffeestもまたこだわりの詰まったお店で、店内に入るなり、コーヒーへの強いこだわりを感じられる空間が広がります。


お店自体は、とてもこじんまりとした空間で、外観自体も派手さはありません。

中に足を踏み入れると、そこには木目調の家具とアンティーク調のコーヒーカップが並ぶ棚が目に入ってきます。



こちらのCoffeest(커피스트)のオーナーは、英国でコーヒーを学び、その後、韓国に帰国してからはコーヒー本を出版したほどの、筋金入りのプロ。ゆっくりと一杯一杯ハンドドリップで淹れられるコーヒーのため、多少の待ち時間はありますが、みなさん馴れたものなのか、さして気にする素ぶりもありません。
何より、場所がらか、品の良いマダム達のお茶会(笑)のようなものも開かれていて、個人的にはちょっと場違いな背伸び感を感じてしまったのもまた事実です^^
アイスコーヒーのお味は
Coffeest(커피스트)の一番人気は、ヴィエナコーヒー(オーストリアのウィーン発祥のスタイルで、コーヒーに泡だてた生クリームがのった飲み方)なのですが、僕はあえてアイスコーヒーを注文して見ました。
SNSでは、皆さん、ヴィエナコーヒー(日本でいう、ウィンナーコーヒー)を頼んでいるのがわかります。
そしてアイスコーヒーが運ばれてきました、こちらです。


お味はというと、さすがはハンドドリップ。一切の雑味がないすっきりとした味でとても飲みやすいのですが、さっぱりとあっさりとした飲み心地ではなく、どちらかとうと、コーヒーらしい苦味や強さもしっかりと感じられるいっぱいでした。豆の焙煎が浅煎りというよりは、中煎りから深煎りに近いのかなという印象です。
でも、正直なところ、失敗したなぁと思ったんです。天邪鬼に、あえてアイスコーヒーを頼んだりせず、ヴィエナコーヒーを頼めばよかったと。笑。せっかくきたわけで一番人気を頼まないで、、あぁ、と^^
わざわざこのお店に出向いてまで飲みたい一杯か、というと、そこまでの感動はなかったのですが、この辺りの高級住宅街を散歩がてらに歩きたいなと思った時には、立ち寄るだけの価値があるお店でもあるなと思いました。
その昔、本当に10年以上前の話なのですが、狎鴎亭エリアに、珈琲美学(커피미학)という気品と風格漂うコーヒーの名店があったんです。今は、京畿道に移転してしまったので、狎鴎亭エリアにはないのですが。 個人的には、そんな珈琲美学(커피미학)を思い起こしたような、同じ居心地の良さと品位ある空間を感じました。
Coffeest(커피스트)の場所
Coffeest(커피스트)の営業時間
火曜〜土曜:11時〜21時、 日曜:12時〜18時、 月曜定休
- 味の良さ
- 雰囲気の良さ
- アクセスの良さ
一言レビュー
多くの人に愛される、というよりも、近隣の方々に愛されるお店、といった印象です。