梨泰院(イテウォン)駅とその横の漢江鎮(ハンガンジン)駅のちょうど間あたりに位置するユニークカフェ、オンヌセジャメをご存知でしょうか? こちらのオンヌセジャメ、その一風変わった風貌から、ユニークカフェとして知られていますが、正直な所、安直に「カフェ」と呼ぶにはもったいないほどの魅惑のケーキが並ぶ隠れた1流パティスリーなんです。
オンヌセジャメは、銭湯カフェ?
オンヌセジャメを有名・話題にしている一つが、そのカフェの外観です。中央に浴槽を改装したような銭湯を改装したような作りのインテリア仕様になっていて、一度見たらまず忘れません。
お店を外から見ると、こんな感じなのですが、一歩、お店に足を踏み入れると。
なんだこれ、という。笑
ただ不思議なことに、リノベーションカフェのような、少し古さや懐かしさが残るデザインではなく、全体的な色彩も浴槽?のタイルの色味も全て計算されていて、明るさと新しさがあります。落ち着いた色合いで統一された店内インテリアは、とても居心地の良さを演出しています。
オンヌセジャメ、のメニューは?
お店に入り右を見れば、ショーケースにいくつものケーキが並びます。
一つ一つを拡大してみますと、こんなケーキになっています。店内インテリアとは真逆の鮮やかな色合いと二層三層にグラデーションが効いたケーキデザイン。メニュー一つ一つのフォルムも独創的です。
ティラミスのように何層も重ねられたデザインのケーキ「Berry much tiramisu」(赤いケーキ)やマンゴーのティラミス風ケーキ(黄色のケーキ)など、同じティラミスでも、とてもユニークです。
店内のメニューは、実は常に変化をしているようで、あえてその変わるメニュー自体を楽しんでいただきたいというオーナーの考えゆえなんだとか。その中でも常に人気なのが、こちらのティラミス(茶色)。
ドーム型のケーキも、その1品1品がとても美味しそうです。真ん中の茶色のケーキで言えば、側面に、あえて小さい円形の薄いチョコレートを飾り「普通の形」に終わらせないデザインバランスをとり、上部には真っ白なクリームと色のアクセントとしてのナッツが飾られていて、全ての計算された見せ方からもケーキ作品が仕上がっています。
オンヌセジャメのケーキのお味は?
今回僕が注文したのは、こちら。「シャルロットセンセーション」と名付けられたケーキ、W8,500。お値段は決してお安い部類ではないですが、立地や有名店ゆえにただ値段が高いだけのケーキを頂くよりは、非常に理にかなったお値段のように感じます。
シャルロットセンセーション。美しくないですか? ^^
3層のオレンジカラーのグラデーションと艶やかにコーディングされたゼラチン質の輝き。上には金箔があり、アクセントとしてのチョコレートの茶色が、一つのアートのように美しい一体感をなしています。
オンヌセジャメの技術は、これだけではありませんでした。フォークを入れてみると、こんな形になっていたんです。
なんと、中は中でもまた別の味、色味でのグラデーション。外はオレンジ系の酸味のソースがしっかりと効いているのですが、中のピンク色はラズベリーのようなベリー系の酸味のソース。同じさっぱりとした味でもまるで違います。
そして、上部のタワー部分ですが、こちらは普通のスポンジか何かと思ったらまるで違い、なんとこのタワー部分は、半円形のオレンジゼリーになっていたんです。下の土台のスポンジを作り、その上に別途オレンジゼリーを乗せ、更にそれを一体化させるために、ゼラチンか、もしくはシロップか何かでツヤを作りながら1つにしているのでしょうか。
銭湯風のインテリアデザインで、ユニークなカフェではありますが、カフェと言うよりも、明らかに「一流のパティスリー」というお店でした。
とはいえ、下を見れば、ターコイズブルーの銭湯風の細かなタイルがしかれ、座席とケーキを乗せるトレーを挟むクリップに、なんとも「抜けた」感じが出ていて、それもまたポップでアート性を感じました。
この飾り立てすぎない、絶妙の抜け感のあるアーティスティックなパティスリー、「オンヌセジャメ」。大人が楽しむ新しい韓国ソウルの旅にはふさわしい、そんな印象を覚えました^^
オンヌセジャメの場所は、こちらです。
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- 味の良さ
- 雰囲気の良さ
- アクセスの良さ
一言レビュー
知られざるパティシエの技巧。これは美食のスイーツ