韓国のグルメサイトでは、王道の3つ星を獲得するほどの名店、それが今回ご紹介をさせていただきます、コギグクスの名店、올래국수(オルレグクス)です。コギグクスとは、コギ(肉)とグクス(うどん)から成る料理名で、その名の通り、肉うどんのような食べ物です。
と言っても、日本でいう肉うどんとはまるで違うイメージの食べ物でして、最も近い食べ物は、沖縄のソーキそばじゃないかと思います。豚で取られた出汁に、うどんとも蕎麦とも言えない黄色い小麦の麺類の組み合わせです。
行列必至のオルレグクス
オルレグクスは、済州空港からもほど近い都心部(←済州島の中では)、「新済州」に位置しているため、その味もあって常に人だかりの行列店になっています。実際僕が訪れた時も、軽く40分は待つ状態で、お昼時を外したのに、な混雑ぶりでした。
ちなみにこのオルレグクス、以前あった場所からは移転をしており、昔の場所に行ってしまっても、張り紙の一つもないので要注意です。笑
待つことしばしで、お店に入りますと、そこには流石の人気店、色紙がズラ〜〜〜っと壁に並びます。
オルレグクスのメニュー
オルレグクスのメニューは、極めてシンプル。コギグクス(W7,000、700円程度)の1本勝負です。何人かを伝えるだけで、あとは運ばれてくるのを待つだけ、というシンプルさです。
この単品だけでここまでの行列・人気店にまで登りつめたということで期待に胸が膨らむわけです。待つ間はと言えば、テーブルの上に出されたキムチなどを適度に食べながら、時間を潰していたのですが、あなどるなかれ、このキムチが、鰹出汁が効いた味でうまい!
辛くもなく甘くもなく、酸味でもなく、かつおだしのしっかりとした味が特徴のキムチで非常に食べやすいんです。キムチが美味しいお店にハズレはない、というのが僕の中の小さなセオリーなのですが、それはどうも今回も当たる予感です。
そして運ばれてきました、オルレグクスのコギグクス。
オルレグクスのコギグクスの味
それがこちらです。
見た目の印象としては、どちらかというと、「東南アジアの屋台に出てきそうな食べ物」に感じました。ネギや白ごまとあっさりとした印象の茹で豚のスライスがのっかった屋台メニューと言いましょうか。フォーのスープにありそうな印象です。
そしてこのコギグクスをいざ実食していきます。
まずは、スープをいただきます。
え?
えぇ?
なにこれ、並ぶ甲斐あったじゃん。なんだこのさっぱりとした豚肉のスープは。。 同じ豚肉からとったスープであるとんこつラーメンのスープとは雲泥の差のあっさりさで、豚骨スープよりもあっさり度合いが強い沖縄のソーキそばのスープよりもさらに薄くさっぱりとした味なんです。
でも、どうしてここまで極限に薄味ながら、豚肉の出汁を感じることができるのだろう、と度肝を抜かれたわけです。こってりが好きなかたには物足りないこと必至なのですが、あっさり好きの人であれば万人がこよなく愛するスープだと断言できます。
え、うまい。。 という衝撃です。
麺は、このような白い「にゅうめん」のようなものです。地域によって違いがあるかもしれないのですが、昔懐かし給食に出てきた「ソフト麺」が最も近いです。
そして、コギグクスのコギ(肉)はと言えば、これまた優しい味で、ほろほろっとした崩れる食感の豚肉でした。写真の通り、豚肉の脂身の部分もあるのですが、これが不思議と全く硬くない。豚肉の脂身の部分は、普通はコリコリっとした食感といいますか、弾力があるものですが、なぜかこの豚肉にはそれがない。いわゆる、圧力鍋で煮た焼き豚の脂身と全く同じ食感なんです。
全てが優しくあっさりとした味わいだというのに、不思議と豚のコクがあり、しっかりとした出汁のような味わいが感じられる。これは、確かに並んでも食べたい一杯だと納得させられました。
究極の美味か?というと、決してそういった代物ではないと思いますが(コギグクス自体が家庭料理といいましょうか)、旅の最中はもう1度食べてから済州島を離れたいと感じるような、そんな「もう1度食べたくなる不思議な美味」がありました。
オルレグクス(올래국수)の営業時間
年中無休。08:30〜19:30
オルレグクス(올래국수)の場所
제주특별자치도 제주시 귀아랑길 24
- 味の良さ
- 雰囲気の良さ
- アクセスの良さ
一言レビュー
素朴なのに、ハマる美味しさ!