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ガレの芸術と安藤忠雄の建築美を堪能、済州島の維民美術館(ユミン美術館)

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このブログ、MenSEOULでは、いつもソウルの情報を書き連ねてきたのですが、韓国のもう1つの観光名所である「済州島チェジュ島)」にも今回はいってみようと足を運んできました。実は僕、ソウルには幾度となく訪問をしたのですが、済州島自体は、生まれて初めての旅行。まだ1度も行ったことがなかったんです。

理由はただ一つ。ガイドブックを見ても、そこまで惹かれなかったから、という。笑

韓国ドラマのホテルのロケ地だったり、リゾート地としてだったり、済州島を楽しむ方法はいくつかあると思うのですが、今回は僕が旅をして感じた済州島の魅力を発信していければと思います。そんな折、まずご紹介をさせていただきますのが、済州島にある知られざる稀少なコレクションが揃う美術館、維民美術館ユミン美術館)です。

維民美術館ユミン美術館)とは

維民美術館ユミン美術館)は、韓国の一大メディアである中央日報の先代会長、ホン・ジンギ氏が長い時間をかけて収集したアール・ヌーヴォー時代のガラス工藝作品が展示されています。ガラス工藝といっても、それはもう世界的に稀少な芸術作品であり、かのエミール・ガレの作品やドーム兄弟の作品が貯蔵されています。

僕がエミールガレを知ったのは、TV東京の番組「お宝鑑定団」だったのですが、自然界に存在する昆虫や植物などを優美なガラス特有の色彩と共に精巧に表現した作品(花瓶)がTV画面に映し出され、「うわぁ、綺麗だなぁぁ」と感嘆してしまったのを今でも覚えています。その後のお値段が明らかになる瞬間には、うん千万円という値段がついており、その世界的に希少価値のある事実に対しても、ただただ驚きました。

そんなエミール・ガレドーム兄弟といった世界のガラス美術の祖とも呼ぶべき方々のコレクションが豊富に揃うのが、ここ維民美術館ユミン美術館)なんです。

※エミールガレの工房自体は、今も現存して、現在の工芸家さんたちがガラス製品を作り続けているので、現代のものは比較的安価に手に入ります。ただ、エミールガレ本人の時代のもの、となると、相当な価値に膨れ上がります。

済州島の維民美術館(ユミン美術館)

済州島の維民美術館(ユミン美術館)

 

安藤忠雄建築のユミン美術館

実はこのユミン美術館、オススメの理由がもう1つあります。それが、この美術館を設計しているのが、世界の安藤忠雄氏だという点なんです。安藤忠雄氏といえば、「コンクリート」を建築のメインに活用しつつも、人工的ではなく、むしろ自然との調和の空間を建築で表現されていることで有名です。

済州島の維民美術館(ユミン美術館)

安藤忠雄氏が、このユミン美術館を設計するにあたり、取り入れたのは、済州島の豊かな自然のエッセンス。入場チケットを購入し、美術品が展示されている館内に入るまでは、専用の屋外通路があるのですが、この屋外通路に歩みを進める過程で、「安藤忠雄氏が表現する済州島」を体感することができます。

火山帯である済州島の「石」

済州島の維民美術館(ユミン美術館)

済州島の「大地」

済州島の維民美術館(ユミン美術館)

そして、済州島の「水」

済州島の維民美術館(ユミン美術館)

この水の空間を簡単ながら動画に納めています。

建築のそれぞれの箇所に意匠である安藤忠雄氏の考えが反映されているのですが、具体的にどのような意図で造られたのかは、音声ガイダンスで聞くことができます。入場チケットを購入する場所で、この音声ガイダンスを借りることができるのですが、この音声ガイダンスの中に、ちゃんと「日本語版」があるんです。ここもまた良かった点なんです。

建築にしても美術品にしても、詳しい解説がないと、ただただ感覚的に通り過ぎてしまうだけですが、そこに音声ガイダンスが入ることで、知る由もなかった芸術の背景を感じ取ることができ、その鑑賞の時間がより濃厚なものになるわけです。ましてや海外。日本語でその音声を聞くことができることがなんとも助かる、と言いますか。

そして、この通路を超えて、いよいよ館内に足を踏み入れます。

5つのテーマがある、ユミン美術館

ユミン美術館の中は、大きく5つのテーマ性を持って展示がされています。

  1. 維民アール・ヌーヴォーコレクション
  2. 霊感の部屋
  3. 名作の部屋
  4. 全盛期の部屋
  5. ランプの部屋

霊感の部屋には、超やトンボ、花など自然界に存在する美しいものたちをガラスで表現された作品が並びます。エミールガレは、かつてこう言っていたそうです。

自然そのものだけでは何の面白みもない。花と木、蝶とトンボ、海と空が美しい理由は、それ自体が美しいからではなく、我々がこのような自然を通じて我々自身の情緒や経験、記憶を覗き見ることができるからだ

たしかにそうだな。。と思うんです。トンボを見ると、それが美しいと言うよりも、あっ小さい頃によく庭でトンボを見たな、とか、どこか懐かしむ思い出が付随してくる感覚といいますか。

済州島の維民美術館(ユミン美術館)

済州島の維民美術館(ユミン美術館)

「霊感の部屋」の次には、「名作の部屋」があります。

これこそまさに僕が「お宝鑑定団」で見たきのこを模したランプに近しいのですが、ここにも様々な作品が並び、その1点1点に丁寧な解説(日本語)を聞くことができます。

そして何よりその1つの1つの解説が丁寧かつ長いので、1つ1つをじっくりと堪能できます。先ほどのエミールガレの言葉なども、この音声の中で聞こえてきます。とにかく秀逸な解説なんです。

済州島の維民美術館(ユミン美術館)

また、トンボや花、植物などの大地の動植物をモチーフにしたものだけでなく、「海」や「神話」をテーマにした作品も数多く見られます。

済州島の維民美術館(ユミン美術館)

済州島の維民美術館(ユミン美術館)

済州島の維民美術館(ユミン美術館)

「全盛期の部屋」にも「ランプの部屋」にも様々な作品が並びます。その一つ一つに意味があるのですが、根底に見て取れるのが、当時の芸術家たちのガラス芸術に対する考え方や想いです。

ガラス芸術をより高尚なものにしていこうとしつつも、より一般にも親しまられるものにしよう、と言う、一見相反するものへの挑戦の気概を感じ取ることができます。

済州島の維民美術館(ユミン美術館)

済州島の維民美術館(ユミン美術館)

済州島の維民美術館(ユミン美術館)

済州島の維民美術館(ユミン美術館)

 

ドーム兄弟やガレとランプの世界

エミールガレ同様、ガラス芸術の世界で名を馳せたのがドーム兄弟です。ドーム兄弟は、ガラスランプの笠を作り上げ、それを当時、電気技術の産物出会った電気ランプとつなぎ合わせることで、多くのガラス芸術のランプを後世に遺しました。

エミールガレの作品は、花瓶や器のようなものが中心ですが、ドーム兄弟によるランプには、より芸術を身近に感じるような実用的な側面を感じます。まさに、「高尚な芸術」と「工業化」の時代を渡り歩いた作品群だと思います。

済州島の維民美術館(ユミン美術館)

済州島の維民美術館(ユミン美術館)

 

そして、一通りこのユミン美術館の作品を見終わって感じたのが、現代の建築家である安藤忠雄とこのガラス芸術の巨匠エミールガレやドーム兄弟は完全にシンクロしていたな、と言う点です。

共に、「産業・工業」的なものを取り入れつつも、自然界に目を向けた作品を作り上げ、それを一つにすうることで1つの芸術作品として昇華させているわけです。済州島と言う自然豊かな場所にこそふさわしい稀少な美術館だと感じました。

ここだけを目当てに済州島に出向く、と言うのは少し気が引けますが、「どうせ済州島に行くなら立ち寄って見てはいかがでしょうか?」 と思えるような、大人な済州島観光の場所でした^^

なぜだかわからないのですが、とにかくこのユミン美術館の知名度が低いです!笑。本当はもっと注目されてもいい場所では? と思います。

 

ユミン美術館の公式HP

フェニックスリゾートと言う場所に存在するのが、ユミン美術館こと、維民アール・ヌーヴォーコレクションです。公式HPがこちらです。

https://phoenixhnr.co.kr/pi/global/jp/activities/yumin

ユミン美術館の営業時間

定期休館日: 毎週火曜日

営業時間:  09:00〜18:00

ユミン美術館の場所

空港からの無料シャトルバスも出ています。一帯がフェニックスリゾートと言う場所になっており、その中の1施設として、このユミン美術館が存在している形です。

https://phoenixhnr.co.kr/jeju/global/jp/intro/location

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一言レビュー

圧倒的なガラス工芸、世界の一流美術を間近でみられる貴重な美術館!

4.8

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