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「韓国のコーヒーは薄くて美味しくない」そんな時代はとうの昔。スターバックスの数が、世界ナンバーワンという事実にもみて取れるように、コーヒー大国となった韓国ソウル。韓国ソウルでは、本当に美味しいコーヒーを提供しようと「確かな技術」と「確かな豆」を持つ店が続々と登場しています。
そんな韓国ソウルの中でも、コーヒー通が認める「本当に美味しいコーヒー」のお店を僕自身も探訪してきました。今回は、その中でランクづけをさせていただき、ベスト5を発表させていただきます!
コーヒーの美味しさは、どこに出る?
まずは、コーヒーの基本から。
コーヒーの美味しさは大きく3つの観点から左右されます。まずは、生産地や収穫時期、保存状態などに影響を受ける「コーヒー豆、生豆の状態」。
2つ目は、その豆を焙煎する「焙煎の仕方や深さ」。焙煎が深いほど、濃いストロングスタイルな味となり、焙煎が浅いほど、酸味のでた味になります。
そして3つ目は、焙煎されたばかりの豆を淹れる「技術力」。焙煎されてから時間がたった豆というのは、やはり焙煎したてのそれよりも味が劣ります。その意味で、一般に流通している焙煎豆を購入するよりも、専門のコーヒーショップなどで「いつ焙煎されたか」がわかるものを購入することこそ、自宅で美味しいコーヒーを飲む近道になります。
コーヒーの好みは、人それぞれ
コーヒーの味を左右する一つである「焙煎の仕方、深さ」によって、人それぞれの好みにあったコーヒーが明確にわかれてきます。ある程度浅く焙煎されたコーヒーは、「酸味が強い」と評されますが、これは別の見方をすれば「コーヒーの果実らしさ、フルーツらしさが表現された美味しさ」とも呼べます。その意味でこちらの浅煎りの方を評価するコーヒー好きの方も多いと思います。実際、ブルーボトルコーヒーなどで出されるコーヒーは、この酸味が強めに感じられるものが多いです。
方や、深煎りのコーヒー。こちらは、コーヒーの苦味が香ばしさとともにしっかりと効いたものになるため、強めのドスンとした味がお好きな方にはうってつけだと思います。日本人の味覚としては、浅煎りでもなく深煎りでもなく、中煎りが好まれる傾向にあるそうです。
そんな中、今回は全くもって僕個人の主観でのランキングです。笑。浅煎りであっても深煎りのものであっても、「雑味」や「水っぽさ」を感じないことを大前提とし、さらにコーヒーの油分を感じないものを高く評価しています。そんなわけで、早速発表させていただきます^^
第1位、Fritz Coffee Company(韓国語読みは、プリッツ)
第1位はもう、誰もが認めるナンバーワン。フリッツコーヒーです。韓国に行ってまでコーヒー? いや、ここだけは、海外旅行先であってもわざわざ足を運びたいほどの味のコーヒーをいただける、そんなカフェなんです。
カフェながら、公式インスタグラムのフォロワー数が、約16万人というとんでもない影響力を持つカフェでもあります。2017年からは、鍾路エリアにも第2店舗目を、さらにカンナム(江南)エリアにも第3店舗をオープンさせるほどの熱狂ぶりです。人気があるだけでなく、確かにその実力もある、オンリーワン。韓国の珈琲業界の重鎮たちが経営にも共同で携わるこの奇跡のお店は、間違いなくナンバーワンです^^
第2位、ヘルカフェ(韓国語読みは、ヘルカペ)
フリッツほど万人に支持を受けるお店ではないものの、知る人にはとことん支持をされる、大人の隠れ家のような、大人のための本格コーヒーのお店、それが、ヘルカフェです。
地獄のカフェ(ヘルカフェ)という名の通り、とてもロックなお店で、店内は、いわゆるカフェの可愛さやポップさが見当たりません。こだわりのカフェであり、軽くお茶を飲む、お喋りをする場、というよりもしっぽり、ムーディーに、まるでバーのようにコーヒーを味わうお店といったほうが表現が近いと思います。
コーヒーは深煎りのストロングスタイルなので、浅煎りのさっぱりとした味を好む方にはお勧めできませんが、エスプレッソを舐めるように、強いコーヒーを雑味なくいただくにはベストな場所だと思います。こだわりの詰まった名店、ここが、ナンバー2です。
第3位、珈琲韓薬房(韓国語読みは、コピハニャクバン)
フリッツコーヒーが支持をされるように、ソウルでは、レトロモダンなインテリアや懐古主義的な美しさを求める人が増えているのかもしれません。この珈琲韓薬房も、まさにそんなレトロなインテリアが映えるお店です。味ももちろんハンドドリップで一杯一杯丁寧に淹れられ、その味の良さを気に入った近隣のエリートサラリーマン達をも満足させるカフェになっています。
味は、中煎りから深煎りに部類されるような、非常にバランスの取れた味わいです。酸味が強いコーヒーは苦手という方にも、深煎りすぎてエスプレッソのように強いものは苦手という方にもお勧めできるバランスの取れた味のお店。
カフェというよりも、日本でいう昭和レトロな純喫茶の雰囲気を強烈に醸し出す場所で、そのどこかホッとする居心地の良さもまた評価の対象としてあげられるのではと思います。小道を一本入るところから始まる、隠れ家的な探訪心を掻き立てられる、そんな秘密の似合うカフェです^^
第4位、Terarosa Coffee(韓国語読みは、テラロサコピ)
珈琲韓薬房やヘルカフェが、比較的深めの珈琲なのに対し、浅煎り〜中煎りのさっぱりとしたテイストの珈琲を提供するカフェが、第4位のテラローサコーヒーです。当然一杯一杯ハンドドリップで丁寧に淹れていただけるのですが、フリッツコーヒーに比べると豆へのこだわりがそこまで高くないという印象を覚えます。あくまで淹れ方と一定品質の味の維持がメインと言いましょうか。
巨大なカフェスペースが広がることで、多くの人がくつろげる場所を提供しているテラローサコーヒー。確かに美味しいけれども、3位までのカフェのような強烈な個性を覚えるお店というよりは、良くも悪くも敷居の下がったそんな美味しいカフェだと思います。
第5位、エントゥロサイト(Anthracite COFFEE ROASTERS)
最後は、その内装の美しさ、空間美などから評価も高い新進気鋭のカフェ、エントゥロサイトです。ベスト5の中では、もっとも「カフェ」という言葉が似合うお店であり、ファッション性やアート性などの要素も強い、まさにインスタグラム時代のカフェ、といったところでしょうか。
インスタグラム上での人気は、Fritzにも引けを取らないものがあり、46,000以上のタグ付け投稿がされるほどの場所になっています。ソウルで話題のおしゃれカフェ、その筆頭格であり、味も悪くない、そんなエントゥロサイトが、第5位です^^
18年1月追加! ナムサイロコーヒー
やっと訪問できたお店、ナムサイロコーヒー。いざその一杯を飲んでみると、名店ならではの技術が凝縮されていました。韓屋の落ち着いた大人の雰囲気含め、とても居心地の良さを感じた場所でした。